ブックタイトル脳卒中障害者と家族のための初めの一歩ガイドブック~社会参加を支援するサービス・施策・支援機関~

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脳卒中障害者と家族のための初めの一歩ガイドブック~社会参加を支援するサービス・施策・支援機関~

この症状も、脳卒中の後遺症5????もともと、笑い上戸ではあったけれど、入院してすぐ「なんだか笑えてくるけど、おかしいな」と思いました。しばらくして医師に相談して、初めてそれが感情失禁という障害なのだと知りました。確信はないのですが、どうやら緊張した時に起こりやすいみたいです。電話がかかってきたり、ドアを開けた瞬間とかに笑うことが多いです。何かきっかけがあると思いますが、自分ではわかりません。笑い出すと自分では「おかしくない、もう笑っちゃいけない」と思っているのに、なかなか止まらず、恥ずかしいです。困るのは、お葬式。笑ってはいけないと思うと余計に笑いがこみあげてきて、声は出なくても、肩が揺れてばれてしまいます。発症したばかりの時に比べると、笑いを止められるようになってきましたが、「ヘラヘラしてる」と思われたり、一度笑い出すと、コミュニケーションが取れなくなるので、気を使って生活しています。“匂い”がわからないことに気が付いたのは、倒れてしばらくしてからでした。それまでは、そんな障害があることには気が付いていなかったのです。耳鼻咽喉科で診てもらったのですが「ああそうですね。脳卒中の影響ですね。仕方がないですね」と言われショックは受けましたが、私の中ではそれほど大きなことではありませんでした。しかし時が経つにつれ「匂いがない」と徐々に思うようになってきました。道を歩いていてもうなぎ屋の前のいい匂いも、便所の嫌な臭いも全くわかりません。しかし、口の中に入れ、噛みだすと味がわかるのです。そのことだけが私にとっては「救い」です。私はこれからもずっと匂いのない生活が続いていくのでしょうね。「感情失禁」 女性 脳梗塞発症「嗅覚障害」 男性 脳出血発症引用:一歩いっぽ 第28 号、第33 号※脳卒中障害者の文章を元に作成しています。全ての人が同じ状況になるわけではありません。